水道専門用語収録目次:差し筋・残留変形
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差し筋
「差し筋」は、水道工事や配管工事などの建築・土木工事において、水道管や配管を設置する際に行う管路の一部の設置方法や配置を指します。以下に差し筋について詳しく説明します。
●概要
差し筋は、配管や管路を建物や地下に埋設する際に、壁や床などの構造物に穴や溝を作成し、そこに配管を設置する方法です。これにより配管が構造物の内部や外部に出ていくことなく、必要な位置に配置されます。
●目的
差し筋の主な目的は、配管を建築物内外に適切に配置することです。これにより配管が適切な位置に設置され、構造物の中で機能的に活用されます。また、見た目を美しく整える役割も担います。
●施工方法
a.穴あけ: 差し筋の最初のステップは、建築物の構造物(壁や床)に対して、配管を通すための穴をあけることです。これにより配管が通るスペースが作られます。
b.配管の設置: 作成された穴に配管を設置します。配管は、穴にしっかりと固定され、適切な位置に配置されます。
c.仕上げ: 配管が適切な位置に設置された後、周囲の穴や溝を適切に埋め戻し、綺麗に仕上げます。外観上も美しくなるように配慮されます。
●用途
差し筋は、水道管、ガス管、電気配線、通信ケーブルなど、さまざまな配管やケーブルを設置する際に利用されます。これによりこれらの配管やケーブルが建築物の中で適切な位置に配置されます。
●重要性
差し筋の適切な設置は、配管やケーブルの機能や美観に影響を与えます。正確な位置と適切な配慮が必要であり、施工の際には慎重に行われることが重要です。
差し筋は、配管やケーブルを適切な位置に配置し、機能的に利用するための重要な工法であり、工事の際に適切に施工されることが求められます。
残留変形
「残留変形」は、水道工事や土木工事において、物質や構造物が一時的な外部力や変形によって変形した後も、元の形状や構造に戻らない変形を指します。このような変形は、構造物や材料の特性、外部力の強さや持続時間、材料の弾性、粘性などに影響を受けます。以下に残留変形について詳しく説明します。
●概要
a.残留変形は、外部から加わる力や荷重によって材料や構造物が変形した後に一部が元の形状や状態に戻らない変形を指します。
b.この変形は、弾性変形と異なり一時的に超えた変形が一部残り材料の変形が完全に元に戻らない状態を指します。
●発生要因
a.外部荷重: 例えば、建築物の荷重や水道管にかかる内圧、地盤の変動などが残留変形の主な要因です。
b.材料特性: 材料の弾性や粘性の特性によっても、残留変形の程度が影響を受けます。
●影響
a.構造物の安定性: 残留変形が過大である場合、構造物の安定性や耐久性に影響を与える可能性があります。
b.適合性の損失: 残留変形が大きい場合、機械的な組立や配管接合部の適合性に損失が生じる可能性があります。
●測定と評価
残留変形は、変形計やストレインゲージ、レーザーインターフェロメータなどの計測機器を用いて評価されます。これにより変形の範囲や程度を定量的に把握することが可能です。
●対策
a.残留変形を最小限に抑えるためには、適切な材料の選定や設計、施工工法の選定が重要です。
b.外部からの変形要因を適切に予測しそれに対する適切な耐久性や強度の設計が必要です。
残留変形は、工事や建設プロジェクトにおいて重要な考慮事項であり、設計や施工段階で適切に評価・対策されることで、構造物の安全性や長期的な安定性を確保する役割を果たします。